時には妥協も必要?
転職先を決める時に重視したことはわかったけど、何か妥協したことはある?
妥協したのは主に次の2つかな。
妥協したこと その1 給与
ポスドクからの転職活動の時は、一人暮らしができる程度の給与であればとりあえずOK、という考えで活動しました。
贅沢を言っていたら転職先が決まらないかも……、というのが理由の1つです。企業での就業経験が無い人間、しかもそこそこ歳をとっている人間を採用するって、会社側から見ると結構なハイリスクですから。
転職エージェントにも「企業の採用担当が『これまでずっと大学の研究室にいた方で大丈夫だろうか』と不安に思っているみたいで今回はお見送りになりました」って言われたことがあります。
それに、最初は給与がそれほど高くなくても、まともな会社なら、期待以上に活躍した人は自分の会社にできるだけ長くいて欲しいと考えるので、次の年に昇給するはず。
それが難しそうなら数年経験を積んで、もっと良い条件のところに転職しよう。
そのように考えて入社後は真摯に仕事に取り組みました。
その結果、私は毎年昇給しましたよ。
ちなみに定期昇給はない会社でしたので、入社してから一度も昇給がなかったという人もいたようです。
なお、2回目の転職で転職エージェントを使った時は、「給与条件は自分たち(エージェント)が交渉するから、面接では自分から希望の給与額とか言わないように。」「転職の理由を『もっといいお給料が欲しいから』なんて言わないように」とアドバイスされました。
採用担当者としての経験から、これって確かにその通りです。いきなり希望給与額とか応募者から言われたら、とても感じ悪いです。
昔、とある応募者の履歴書に、「現在の給与がX百万円なのでY百万円以上を希望します」と書いてあったことがありました。
当時、マネジャーである私の給与でさえX百万円には達しておらず……。
その応募者に「今回のポジションの給与想定額は大体このくらい(注:X百万円よりはずっと低い)と決まっています。ご希望の給与額を提示することは難しいですが、それでもよろしければ選考を進めますがいかがですか」と聞いたところ、辞退するかと思っていたら懲りずに
「子供がいるので最低でもX百万円は絶対に必要です。」と返信が……。
だから無理なんだよー、外資系だからってみんな給与が高いわけじゃないんだよー、と心の中で叫びながらお祈りメールを書きました……。
というわけで、搾取されているレベルの、生活できないほどの低賃金だと問題ですが、そうでないなら少しは妥協も必要かなと思いました。
どうしても希望の給与額に満たないなら、今なら副業を認める会社も増えてきているから、収入源を複数持つというのもいいかも。
妥協したこと その2 福利厚生
ある程度大きな日本の企業なら、住居手当とか外勤手当とか資格手当とかいろいろあるのかもしれませんが、最初に入った会社はそのような手当類はほとんどありませんでした。通勤手当はありましたが。
小規模な外資系だと仕方がないのかなと考えるようにしていました。
あとはリロクラブに加入してくれていたので、映画やカラオケなどを割引料金で使えたりしましたよ。お茶やコーヒーは無料で飲めたし、お菓子やアイスクリームもあった。
こう書いてみると、意外と悪くなかったのかも。
ちなみに今の会社は通勤手当以外全く無い……。ちょっと不満です。
最後に
希望の条件を100%満たす会社を見つけようとすると難しいと思いますので、やはり自分の中で優先順位をつけて転職活動をするのがいいと思いました。
私の場合、重視したことの最後にも書いたように
「まずは事業会社での就業経験を得る(履歴書・職務経歴書に事業会社での勤務経験があると書けるようになりたい)」
という目的があったので、給与や福利厚生はそれほど良くなくても妥協しようと考えたわけです。
みなさんの参考になれば幸いです。
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