CiteAbで試薬業界の情報をチェックしよう

CiteAbで製品検索以外にできること

こんにちは。外資系研究用試薬メーカーで働いているうさえです。

CiteAbの使い方の記事では、CiteAbウェブサイトでの製品の探し方を説明しました。

実はこのウェブサイト、他にも有用な情報があるんですよ。

それがCiteAb News。

論文で使用されている回数など、市場データの分析を基にした記事などを読むことができるんです。試薬業界への転職を考えている方にもきっと役に立つと思いますので、今回はそれについて紹介します。

製品を検索する欄よりももっと下に画面をスクロールすると、CiteAb Newsという項目が見えてきます。

この文章の執筆時点で一番最新の記事は、Top 100 biochemicals in 2019 です。試しにこれを見てみましょう。

表示しているのは記事の一部分のみです。続きはリンク先でご覧ください。

今回の内容は、『2019年に文献で使用された生化学用製品上位100種類を提供しているメーカーは、たった５社で占められている』という記事のようです。

しかも、『上位100種類のうち、95種類はある１つのメーカーが販売している』そうです。

そのメーカーは……

MilliporeSigma

まあ、そうだろうなという結果ですかね、これは。

他の４社は、

だそうです。なお、この調査で対象としている生化学用製品には、界面活性剤やバッファーなども含まれているとのこと。

その他、上位100種類には入っていないけど2018年から2019年で成長しているメーカーとか、注目の製品も紹介されていました。

ちなみに、メールアドレスを登録すれば上位100製品のリストを無料でダウンロードすることができます。どのような製品がよく使われているのか、見てみるのも面白いかもしれませんね。

このような感じで、他にもタンパク質製品のシェアはどこのメーカーが多いのかなど、試薬業界のマーケットに関する記事を読むことができます。

ライフサイエンス業界に転職を考えた時の選択肢の１つとして、研究用試薬メーカーを考えることもあるかもしれません。

CiteAbのようなウェブサイトで情報をチェックしておけば、自分が使ったことのある製品のメーカーとか、自分の研究分野に関連しているメーカー以外にも、多くの企業があるということが理解できると思います。

そして、どのメーカーがどのような分野で強いのか、これから伸びていきそうなメーカーはどこか、などが予測できるかもしれません。

以前、転職の面接で次のような質問をされました。

このような質問に答えるには、上場企業であればその企業の投資家向け情報とか（外資系だと英語しかないと思いますが）、 CiteAbなどを利用して、その製品分野のマーケット情報を理解しておく必要があります。

あとは、特に今までずっと大学などにいた人の場合ですが、

企業側は

「この人は本気でアカデミアから企業に就職を考えているのだろうか」

ってのが気になる点なので、 CiteAbのようなウェブサイトで情報を得て、この業界についてよく勉強していることが面接を通じて伝われば、この人はこの業界の企業への就職を真剣に考えている、と理解してもらえるはず。

このように、製品を探すだけでなく、試薬業界の情報源としてCiteAbを利用することもおすすめです。

興味深い記事があったらこのブログでもご紹介しようと思います。